滋賀県米原市の伊吹山麓にある有限会社インテリアナガオカは、1990年に設立されたカーテンメーカーです。国内大手カーテンメーカーの一般的なカーテン下請製造体制から脱却するため、時代に合った革新的な製品製造に挑んでいます。
元々は滋賀県彦根市で地場産業の女性用補正下着(ファンデーション)製造に従事されていましたが、高品質な海外製品が徐々に一般的となる中、より付加価値の高いカーテン製造に特化するため、隣町の米原市に工場を構えられました。布の裁断、縫製、プリーツ加工、検査、袋詰めまで一貫して行える設備を備えている、国内有数のカーテン工場です。高い技能と高性能な生産設備により、大量生産品はもちろん、お客様ごとのオーダーメイドにも対応可能な体制を取っていることが、国内大手カーテンメーカーからの支持につながってきました。
しかし、国内人口が先細りとなる中、従来と同じビジネスを続けていては先細りになると判断。独自製品を通じたブランド確立のため、光触媒カーテン「AIRPURIC」の展開を始められました。本製品は光触媒の機能により、カーテンに付着した臭いや細菌等の減少に効果があります(実験室での調査による)。特に従来型の光触媒の弱点とされていた、室内の弱い光でも有害物質を強力に無害化できる、高い機能性が特徴です。
抗菌素材における公的認証であるSEK認証(抗菌防臭加工)をカーテンへの後加工(糸の段階ではなく、カーテンを製造した後から加工をすることで様々なデザインに応用可能)で始めて取得しただけではなく、SEK認証を超える独自の品質基準を「インテリアナガオカ基準」として設定し、お客様の高い満足度につなげています。お客様にご安心頂くため、滋賀医科大学と共同で、「AIRPURIC」カーテンの応用に向けた取り組みを始めているところです。
お客様からは、「タバコの臭いが見事に消えた(ホテル業)」「インフルエンザ患者が明らかに減少した(介護業)」等、評価をいただいています。従来、抗菌防臭機能はどちらかというと地味な扱いを受けていましたが、新型コロナウイルス蔓延により、急激なニーズの高まりが発生しています。
一方、単なる光触媒カーテンというだけでは、おそらくこれから多数出てくるであろう、競合製品との差別化が難しいようにも思えます。しかし、独自基準に基づいた品質保証とデザイン性、高い生産力を合わせ、唯一無二の清潔な空間作りを行う企業として、介護施設や病院、ホテルといった多くの人々が集まる施設への納品実績をアピールすることで、業界で独自のポジションを築けるよう、製品開発と販売促進を行っています。
このプロジェクトは有限会社インテリアナガオカとの共同開発事業です。