国指定伝統的工芸品・彦根仏壇の工芸技術で作る新事業です。
滋賀県・彦根市は金仏壇の産地として全国でも有数の技術を保持していますが、仏壇事業自体は昨今の生活様式や文化の変化により、確実に右肩下がりです。今後もこの状況が抜本的に改善するとは考えにくいため、仏壇事業とは別の工芸事業を複数立ち上げて、事業化を目指しています。
本来、仏壇は御本尊が入られる家という扱いです。仏壇の難しい点は、基本的に輸出が極めて困難であるという点です。日本仏教と深く結びついてきた歴史的経緯から、家具というよりも、精神的な側面が色濃く出ている工芸品のため、そこに価値を置かない海外では受け入れられません。そのため、欧州を中心として、工芸品の海外輸出が一般的になった現在でも、仏壇産地はその流れから取り残されています。
しかし、文化的・宗教的な意味を取り除いた視点で見ると、高度な工芸技術が集積した高品質な荘厳さと美しさを備え、御本尊の佇まいを整えるための箱と捉えることもできます。仏壇技術もその品質を高めるために発展してきていますが、その機能に着目し、展示台としての活路を提案しています。
ホテルや店舗、美術館、企業のショールームなどで和の最高品質の展示台として利用していただくよう販売・営業を始めようとしています。
(追加)また、展示台には彦根仏壇の要素が詰まっているため、単なる展示台にとどまらず、納骨堂や公園型墓地等、ニーズが高まりつつある新しいエンディング産業への応用も可能です。
このプロジェクトは彦根仏壇事業協同組合 柒+(nanaplus)との共同開発事業です。