伝統工芸と中小企業診断士


2021.01.23

中小企業診断士はコンサルティングにおける唯一の国家資格と言われますが、独占業務がほぼないという特徴があります。独占業務がないというのは資格としてはどうなの?といわれることもありますが、個人的にはだからこそ人と違うことをやらなければならない積極的な意味が出てくると思っています。

それでは、中小企業診断士を取得する最大のメリットとはなんでしょうか?やはり、この資格を持っていないと出会えない方々と貴重なお話しができることです。私の専門とする伝統工芸品の領域などまさにその代表的なもので、事業協同組合という半ば公的な役割を期待されている組織はもちろん、地域の職人の皆さまとも公的機関からの紹介がなければ経営面でのお話しをすることが難しいのが現実です。なにせ経営コンサルタントというのは怪しい職業の代表的なものですから、信用をしていただくまでが大変なのです。

そうこうしてお話ししていくうちに既存の仕組みでは解決ができない問題が明らかになり、関係者を巻き込んで新しい取り組みをすることができるようになります。「今までない仕事を作り出せる」ということが中小企業診断士という資格のもっとも良い点ではないでしょうか。逆に言うと、公的機関などから募集がある既存のお仕事だけだと、「収入もあまり高くないし、サラリーマン時代と変わらないなー」という印象を持たれてしまいがちです。

とくに地方在住の中小企業診断士として、そこでしかできない取り組みを進めたいですね。